2011年 放射能とキノコを考えてみる
2011年3月11日、あの大災害から多くの問題が起こってきました
被災された方々はもとより、原発の問題は多くの地域に大きな影を落としています
キノコが大好きな私としては大変に、そして非常に残念なのですが
キノコの危険性・・・・・この事は一般にはあまり知らされていません
ここでは危険な要素を含んでいる可能性の高いキノコ(野生、路地物)を取り上げてみます。
こちら群馬方面では代表的な夏場の食菌、アカヤマドリ、タマゴタケ、チチタケです
まだこの他にも色々な食菌が出ていますが、これらの多くは菌根菌に部類され
放射性物質を特異的に吸収する種類としてチェルノブイリ事故以後、大きな問題になっています
又、これらだけではなく他の分類の菌類も十分な注意が必要と思われます。
※なぜキノコが問題になるのか・・・・・・
まずは「チェルノブイリ原発事故とヨーロッパのキノコ」という文献を一部抜粋し引用します
一九八六年四月二六日、ウクライナにあるチェルノブイリ原子力発電所で事故が起こると、放
射能を含んだ粉塵が一五〇〇メートルの高さに達し、風に乗ってヨーロッパ全土に広がった。ポ
ーランドやロシアへは翌日に、ドイツとオーストリアへは四月二九日に、北欧やイタリアへは四
月三〇日から五月一日にかけて降下し、カナダへは五月六日に達したという。この事故が確認さ
れると、ヨーロッパ各国でただちに調査がはじまり、一九八七年以降、キノコにたいする影響に
ついても報告があいついだ。
オーストリアでは事故直後の七月から九月にかけてキノコを集め、その放射性核種の量を測っ
ている。その値を一九七四年のものと比べると、キノコが放射性セシウムを選択的に吸収する傾
向は変わらなかったが、その量が急増し、三・〇から四・八倍も高くなり、茎よりも傘に多いこ
とがわかった。フウセンタケ属のキノコとショウゲンジで高い値がでたが、アンズタケやチチタ
ケの仲間など、食用にしているキノコでもかなり値が高くなったので、野生キノコに気をつける
よう注意をうながしている。これからすると、放射性核種のキノコへの移動はかなり早かったら
しい。また、一九八六年以前からあったセシウム̶137にチェルノブイリの事故から出たセシ
ウム̶137とセシウム̶134が加わり、総量が増えた。さらに、事故から一年たつと、キノ
コに含まれる量がさらに増加し、許容量を超えた。
ユーゴスラビアでは元からキノコのセシウム̶137の量が多かったが、事故後は場所によっ
ては一〇倍にもなった。アンズタケやヤマドリタケは輸出されていたので、問題になったが、そ
の値は低く、やはり食用にしているハラタケやカラカサタケでも値が低かったので、安心したと
いう。測定したキノコの種類について見ると、量の違いはあるが、一般に菌根菌で高く、ことに、
ショウゲンジなどの食用菌を含むフウセンタケ科のキノコで高くなった。また、放射性銀の量も
ハラタケやホコリタケの仲間で増えていた。
ベルギーでも一九八六年以後、土壌や樹木、草本植物、蘚苔類、シダ、地衣類、キノコ、家畜、
ミミズなどについて調べているが、ここでも同じように、キノコのセシウムの値が一九八六年以
降、異常に高く、三年後もそのままの状態がつづいた。なかでもツバフウセンタケなどのフウセ
ンタケ属やアワタケの一種で高かった。また、シカでは多少高かったが、イノシシでは低く、ミ
ミズではもっと低かった。また、キノコがもっているセシウムの量は生えている場所でかなり違
っていた。
イタリア北西部では雨といっしょに降下したために、雨量の違いによって、その量も大きく変
化した。キノコのなかで放射性セシウムの量が多かったのは、新鮮な落ち葉を分解するカヤタケ
の仲間や菌根菌のイグチ属、アンズタケ属などのキノコだった。また、汚染がひどい場所に出た
キノコで濃度が高いというより、むしろキノコの種によって吸収する能力に違いが見られた。翌
一九八七年には針葉樹林のトウヒ、マツ、カラマツ、カンバなどの枝や葉、土、地衣類、キノコ
などについて調査し、一年後でもかなりの量が残ると報告している。
スウェーデンでも同じように、ショウゲンジやアミタケの仲間で放射性セシウムの値が高くな
ったが、より毒性の高いストロンチウム90の量は少なかった。北の寒い地方ではリスなどの小動
物やシカがキノコをに餌にするので、その影響が問題になっていた。
ノルウェーでも汚染のひどかった地点で、植物から土へ、キノコから動物へとセシウムの移動
する様子が調べられたが、やはりフウセンタケ属やショウゲンジ、チチタケやベニタケ属で多い
ことがわかった。これらのキノコはいずれも落ち葉がたまった層に住んで菌根を作る性質がある
ので、地表に落ちたセシウムを集めやすいのだろう。
イギリスの報告は少ないが、やはりキノコへの濃縮をみとめており、菌糸が土のなかでセシウ
ムのたまり場になっているのではないかという。
チェルノブイリ事故のあとに測定されたヨーロ
ッパ産キノコの放射性セシウムの最高値を見ると、つぎのようになる。スウェーデン:カノシタ
の一種で四万Bq/kg(生重)、アミタケの一種で四万Bq/kg(生重)、オーストリア:ニセイロ
ガワリで一四万二〇〇〇Bq/kg(乾重)、ポーランド:ニセイロガワリで一五万七〇〇〇Bq/kg
(乾重)、チェコスロバキア:ヤマイグチで三万三三〇〇Bq/kg(乾重)となっている。日本で
の最高値はワカフサタケの一種の一万六三〇〇Bq/kg(乾重)だったので、ヨーロッパでは日
本の一〇〇倍近い量が吸収されていたことになる。もっとも、キノコがもっている放射性セシウ
ムの量にはばらつきが大きく、同じ種類でも濃度がかなり違っていることがある。
「チェルノブイリ原発事故と日本のキノコの測定値」
日本のキノコについては、村松さんや吉田さんたちが一九八九年から一九九一年にかけて、各
地から二八四種類、一二四種のキノコを集め、そのなかに含まれる放射性セシウムとカリウムの
量を調べている。それによると、乾したキノコ一キログラム当たり、セシウム̶137の値は三
から一万六三〇〇Bq/kgの範囲にあり、中央値は五一Bq/kgであった。最高値を示したワカフ
サタケ属のキノコはヨーロッパでもやはり高い値を示したという。この他、高い値を示したのは
チリメンチチタケ、ハナホウキタケ、キシメジ、コウタケなどで、なかには結構人が好んで食べ
るキノコも含まれている。場所による違いははっきりしないが、降下量の多い日本海側の北寄り
の地方で高くなるようである。もっとも、これらのキノコは日常手に入るものではないので、過
剰な心配は無用である。なお、カリウム̶40についても測定しているが、セシウムにくらべると
かなり低く、キノコでの値は一〇〇〇Bq/kg程度だった。
このほか、一九八九年から一九九〇年にかけて富士山のキノコを調べた例をみると、セシウム
̶137の濃度範囲は一七~一〇七〇Bq/kg(生重)だった。北海道の野生キノコと栽培キノ
コについて調べた例では、野生キノコで〇・八~四五一二Bq/kgと高く、栽培キノコでは一・
八~五四〇Bq/kgと低かった。乾シイタケについて測定したものでは、
濃度範囲が三・四~三三・六Bq/kgと、かなり低かった。
キノコに含まれるセシウム̶137の濃度は、どの国でも普通の植物に比べてはるかに高く、
ダイコンやホウレンソウの濃度に比べると、キノコのほうが数桁高いという。ただし、植物の場
合も種類によって異なり、野生のベリーやカシュウナッツ、茶の葉などは少し高いそうである。
東海村で事故があったときに、周辺の野菜の放射性核種が測定されたが、
そのときもお茶が話題になっていた。
セシウムの濃度が高いとされたフウセンタケ属のキノコの多くは、
よく腐った落ち葉の層に菌糸を広げ、伸びてくる若い根に菌根を作る。ヒダハタケやショウゲン
ジも落ち葉と土の境目の腐植層にすんで菌根を作る性質があるので、この条件に合っている。
エノキタケ、ザラミノヒトヨタケなどに比べて、
フウセンタケ科のアカヒダワカフサタケがセシウムをきわだって吸収したという例がある。
おそらく、これらの微量要素を吸収して、どこかで使う性質
はそれぞれ遺伝的に決まっているらしいが、くわしいことはわからない。
いくつかのキノコは受動的にセシウムを取り込んでいるというより、むしろ積極的に吸収して
いるように思える。セシウムが何に役立っているのかわからないが、キノコが子実体を作るとき
がくると、土のなかの菌糸に蓄えられたセシウムがほかの栄養物といっしょに移動し、軸から傘、
ひだへと濃縮されていく。セシウムの濃度の割合は、茎:傘:ひだで、〇・四:〇・七:一・〇
になったというが、おそらく、最後は胞子に集まるはずである。また、キノコが大きくなるにつ
れて、その濃度も増加するらしい。ひだでは減数分裂をへて胞子が作られるので、
放射能をもった物質があると、
なにか遺伝的影響が出るのではと心配になる。このあたりもまったく研究されていない
以下、興味のある方は是非この文献を読んで頂きたいと思います。
3/11以後、各地からの報告やブログなどから
※「たむらと子供達の未来を考える会」食品中の放射能の経過・考察より
http://benton.jp/tamuramirai/tamuramirai.html
※森林生態系における放射性セシウム(Cs)の動態とキノコへの移行(日本土壌肥料学会)
http://jssspn.jp/info/nuclear/cs-2.html
※福島第1原発事故・山菜、きのこ狩りには注意!(スゴモリ)
http://www.su-gomori.com/2011/05/warning-kinoko.html
※キノコと放射性セシウム (放射線医学総合研究所)
http://www.nirs.go.jp/report/nirs_news/9712/hik2p.html
※IAEA「チェルノブイリ事故の環境影響とその修復」3.4森林環境より
http://sites.google.com/site/jchernobylreport/3/3_4
※注 /上記、下記のこれらは直リンクはしておりません、各URLをコピーしてご覧下さい
山菜、きのこ狩りを好む、年輩の方など、ネット環境にない方にも、この話を広めていただければ幸いである。
この危険は、短い期間ではなく、少なくとも何年かは注意を払う必要がある。
これは、東北や北関東の食文化の破壊といえるし、同時に山での楽しみさえ奪われる、大きな問題だといえよう。
(堀博美/きのこライター 主著「きのこる キノコLOVE111」(山と渓谷社))より引用
福島県は(2011年8月)12日、9市町村で11日に採取した施設、露地栽培、野生のキノコ計10点の放射線量の測定結果を発表、
相馬市の露地栽培の原木ナメコから食品衛生法の暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超える4600ベクレルの放射性セシウムを検出、
古殿町の野生チチタケ(菌根(きんこん)菌類)は放射性セシウム3200ベクレルを検出した。
野生キノコから基準値を超える放射性物質を検出したのは初めて。
日本政府の暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)は、世界的にみても高すぎる値です
WHO基準では10ベクレル、チェルノブイリの被害を受けたウクライナでは40ベクレル、ベラルーシで100ベクレルです
高すぎる暫定基準値内での安全宣言などはまったく無意味です!!
また、低線量被曝の影響や被害など、その実態はほとんど分かっていないのが現状なのです。
(コーデックス:CODEX、FAOとWHO共同の合同食品規格委員会)より
※「早川由紀夫の火山ブログ」放射能汚染地図 三訂版
http://kipuka.blog70.fc2.com/blog-entry-414.html
キノコなど菌類はまだまだ分からない部分が多くありますが
ここ日本でも内部被爆の可能性の高い食品になってしまいました・・・・・
特に今年はまだキノコがどんな影響を、どんなレベルで、どこの地域でうけているのか不明ですので
汚染された可能性のある地域やその周辺地区のキノコは今後十分な注意が必要と思います。
※ベラルーシの苦しみは続く (東京新聞WEB)
旧ソ連チェルノブイリ原発の爆発事故では、原発があったウクライナはもとより、
風下に位置する北隣のベラルーシでも深刻な放射能汚染が広がった。
東京大学主催のシンポジウムに出席した同国科学アカデミーのマルコ博士によると、
飛散したセシウム137で汚染された土地は国土の23%にもなった。
放射性物質が原因と推定されたのは、ウクライナで児童と青少年の甲状腺がんと白血病、
ロシアでは甲状腺がんだったが、ベラルーシでは子どもだけでなく成人の白血病や他部位のがんが多く見つかった。
マルコ博士は国際機関の報告より現実はもっと深刻だと強調し、「事故から二十五年過ぎた今も放射能汚染は消えていない」と述べた。
シンポでは信州大学医学部の元助教授で、ベラルーシに五年半住んで治療に当たった菅谷昭氏(現長野県松本市長)も発言した。
古びた機材しかない病院で、甲状腺がんになった子どもたちが首に大きな傷あとを残す切開手術を受ける現場に立ち会った。
「原発事故を知らされずに子どもを外で遊ばせた」「汚染された森のキノコをずっと食べさせてしまった」
と嘆き悲しむ親たちの話を何度も聞いた。これを知った日本の支援団体からは医療器具や衛生用品が届いた。
福島第一原発事故の後、子どもたちの健康を守るために何をすべきか。チェルノブイリは多くのことを教えてくれる。
※野生キノコ、専門家「摂取は自重を」 放射線量、原発事故後のデータなく(下野新聞SOON 8/27 抜粋引用)
キノコ狩りの季節。県内で人気の高いチチタケ(チタケ)などが旬を迎えている。
だがことしは東京電力福島第1原発事故による放射能の影響が懸念され、二の足を踏んでいる人も多いだろう。
キノコは全般的に放射性セシウムを濃縮しやすいとされている。
ただキノコの種類や成育する場所によって受ける影響の度合いが大きく異なる上、
野生キノコは事故後の測定データがまだない。
「キノコと放射性セシウム」の関係性について、分析によると放射性セシウムの濃度は、
乾燥させたキノコで1キログラム当たり3ベクレル以下(検出限界以下)~1万6300ベクレルと試料によって大きく異なった。
この数値を生のキノコに換算すると濃度は約10分の1になる。
樹木などの根に共生するハツタケ、チタケといった菌根菌は、
枯れ葉や枯れ木を腐らせて栄養をとるシイタケなど腐生菌とくらべて濃度が高い傾向にあった。
ただ森林土壌中の放射性セシウムの分布は場所と深さによって非常に不均一で、
菌糸の位置によって個体ごとの濃度が大きく左右される。
吉田さんは「(原発事故後)場所によっては野生キノコ中の濃度が上昇する可能性がある」と指摘。
「情報がある程度そろうまでは、野生キノコばかり食べ続けるのは控えた方がよい」と助言した。
「ことしは野生のキノコを食べるのは避けた方がよい」との意見も出た。
「データがないだけに、最後は各人の判断に任せたい」と苦しい胸の内を話した。
※食流機構、食品の放射能検査データより 9/3
http://www.ofsi.or.jp/
(まだ少ないですが、南会津町のナラタケ、棚倉町のホウキタケ、猪苗代町のトビタケ、川内村のシャカシメジ
福島市のマツタケ、会津美里町の原木ナメコ(露地)などなど順次新しい情報も入ってきています)
※野生キノコから高濃度を検出 福島・棚倉町 (毎日新聞 9/3)
福島県は3日、野生キノコの検査で、棚倉町のチチタケから1キロ当たり2万8000ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。
国の暫定規制値(同500ベクレル)を上回り、キノコのセシウム濃度としては過去最大。
県はチチタケのほか、同町内の野生のマツタケやホウキタケなどについて、採取と販売自粛を関係団体に要請した。
3日に同町北山本の山林で採取した。周辺の環境放射線量は毎時0.3マイクロシーベルトと比較的低く、
隣接する塙町で採取したチチタケも109ベクレルにとどまっている。
県農林水産部は「どうしてこれほど高い値が出たのか分からない。これから野生キノコのシーズンだが、
県の検査結果が出るまでむやみに採取しないでほしい」と呼びかけている。
(↑↑↑の緊急時モニタリングの表で採取日は9/1となっていますが、表が正解だと思います)
感想は、やはり・・・・・・・という感じです(T_T)
今後の詳しい調査、野生キノコ継続検査の結果を注意深く見ていきたいと思いますが
他種のキノコ、他県や放射線量の少ない地区などにも大きな影響を与えそうです。
※福島の2町、マツタケ・ホンシメジなど出荷停止(読売新聞 9/6)
政府は6日、福島県の棚倉町産と古殿町産のマツタケやホンシメジ、チチタケなど、
樹木の根などから養分を吸収する「菌根性キノコ」のうち野生キノコについて、
原子力災害対策特別措置法に基づく出荷停止とした.
棚倉町産は摂取も制限した。両町以外の福島県産の野生キノコの検査態勢も強化する。
厚生労働省によると、1日に棚倉町で採取されたチチタケからは放射性セシウムが暫定規制値の56倍となる2万8000ベクレル、
先月11日に古殿町で採取されたものでは3200ベクレルが検出されていた。
チチタケ以外で規制値は超えていないが、菌根性キノコは放射性物質濃度が高くなるとの研究もあり、
野生キノコに限ってすべて規制対象とした。
※「早川由紀夫の火山ブログ」放射能汚染地図 四訂版 9/10
http://kipuka.blog70.fc2.com/blog-entry-418.html
※森林の除染、手付かず 平地より山間部が高線量 放置すれば汚染源に (共同通信)
福島第1原発事故で、住民が避難した警戒区域と計画的避難区域の大半を占める山間部の森林の除染は、
手付かずの難題だ。専門家の間では「森林の除染は事実上不可能」との見方もあるが、
放置すれば流れ出る水を通じ汚染源になり続け、住民の帰還の障害になる恐れがある。
民家が点在する福島県浪江町赤宇木の森林地帯で毎時約40マイクロシーベルト(地上1メートル)の最高値を観測した。
線量は平地より山間部が高い傾向があった。政府が今月1日公表した線量分布でも、
計画的避難区域の最高値は浪江町昼曽根尺石の森林地帯の毎時41・3マイクロシーベルト(同)だった。
毎時40マイクロシーベルトが1年間続くと、
1日16時間は線量が低い屋内にいるとしても積算被ばく線量は200ミリシーベルトを超え、
現在の避難の目安である20ミリシーベルトの10倍以上となる。
京大原子炉実験所の今中哲二(いまなか・てつじ)助教は「人が住める線量ではない」と指摘
「チェルノブイリ原発事故でも森林の除染は手付かずだった。除染は事実上不可能ではないか」と話す。
立命館大名誉教授は「国の除染方針でも森林の優先順位は低いが、困難でも絶対に取り組まなければならない課題だ」と強調。
放射線医学総合研究所の市川龍資元副所長も「放射性物質は木の葉に付着しやすく、葉が落ちてできる腐葉土に蓄積される傾向がある」
と腐葉土除去の手法を支持。ただし「森林の除染は前例がなく、膨大なコストを伴うだろう。
まず生活圏に近い森林から除染するしかない」と語る。
福島県は面積の71%が森林で、多くが山地だ。政府は8月26日に決めた除染基本方針で森林について
面積が大きく膨大な除去土壌等が発生する」と難しさを認めた上、腐葉土を除去すれば、
保水など「森林の多面的な機能」が失われる恐れがあるとして「検討を継続」と事実上棚上げした。
※食流機構、食品の放射能検査データより 9/10
http://www.ofsi.or.jp/
(様々なデータが出てきていまが、山は畑などと違い単純に比較が出来ないので大変に難しいです
尾根、斜面、谷、落ち葉、水の流れ、地質などなど異常に高いホットスポットの危険性もあります)
※茨城県、高萩の野生チチタケから基準16倍セシウム(茨城新聞 9/13)
茨城県は13日、高萩市大能で採取した野生のチチタケから
暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)の16倍に当たる1キロ当たり8千ベクレルの放射性セシウ ムを検出したと発表した。
基準値を超えたチチタケは市場に流通していない。
県は同日、高萩市に対し、樹木と共生して養分を吸い上げる菌根性キノコの出荷自 粛を要請、採って食べないよう呼び掛けている。
県内で野生キノコの検査は今回初めて。キノコ狩りのシーズンを控え、
12日に高萩と大子2市町のチチタケ(菌根性キノコ)と常陸太田市のオオイチョウタケ(腐生性キノコ)の2種4検体を採取し分析した。
検査結果によると、このほか3検体もセシウムを1キロ当たり280〜22ベクレル検出したが、基準値を下回った。
※会津地方除く福島県内の野生キノコ出荷停止 「キノコ狩り」不可能に(産経新聞9/15)
福島県の山林で採れた野生キノコから暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが相次いで検出されている問題で、
政府は15日、県内59市町村のうち会津地方の一部をのぞく43市町村で、すべての野生キノコを出荷停止にするよう県に指示した。
まもなく「キノコ狩り」の本格シーズンを迎えることから、出荷停止となった市町村では、
野生キノコを採らないよう、今後は林道入り口に看板を立てるなどして住民らに注意を促す。
厚生労働省によると、これまでに基準値超えの野生キノコが見つかっているのは
福島市▽白河市▽いわき市▽古殿町▽棚倉町▽川内村の6市町村。しかし、キノコは放射性物質を吸い上げやすく、
野生キノコの出荷管理も難しいことから「対応が後手後手にならないよう」(厚労省)、
基準値超えの野生キノコが見つかっていない地域も対象に出荷停止とした。
当初、会津地方を含む県内全域で出荷停止の方針だったが、文部科学省の航空機モニタリングで、
会津地方の地表面の放射性セシウムの数値がおおむね低いことが判明。
会津地方17市町村のうち、1キロ当たり440ベクレルのチチタケが見つかるなどした
猪苗代町を除く16市町村については出荷停止の対象外とした。
猪苗代町は「この時期、山に入り、山の恵みをいただくというのは、
ある意味で住民の『生活の一部』。猪苗代町では基準値超えの野生キノコは出ていないので出荷停止は残念」としている。
(これから、秋が深まり汚染されていた落ち葉が増えてくると、さらに数値が上がってくることが予想されます
また、異常に高い危険なホットスポットも山には必ず存在するはずですので、引き続き今後の調査が大切になります)
※福島、野生のマツタケからも放射性セシウム3300ベクレル検出(産経9/17)
福島県は17日、同県伊達市で15日に採取された野生のマツタケから暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)の
6.6倍に当たる3300ベクレルの放射性セシウムを検出した、と発表した。同県のマツタケの基準値超えは初めて。
このほか同じ日に南相馬市で採取したハツタケからも基準値の39.8倍に当たる1万9900ベクレルのセシウムを検出した。
ただ、伊達、南相馬両市は政府が原子力災害対策特別措置法に基づき野生キノコの出荷停止を指示した地域に含まれており、
問題のマツタケとハツタケはともに市場に流通していない。
※野生キノコもかなり注目されてきて、今後は数多くの記事やデータなどが各方面で公表されると思いますので
このページで随時していた、補足の更新は今回で終了します。しかし本当に残念で非常に悔しい思いでいっぱいです
そして、最後にもう一度言います・・・・・
低線量被曝の被害や今後のさまざまな影響は、ほとんど分かっていないのが現状です
そして高すぎる日本の食品暫定基準値内での安全宣言などは、まったく無意味なのです!!
最終更新日 2011/09/17 管理人 YAMA
※文部科学省による航空機モニタリングの測定結果
空からの調査により、セシウムの汚染状況が次第に明らかになってきました
今後は大量に排出されている可能性のある、他の放射性物質も大きな問題になってくると思われます・・・(10/15)